SEASIDELINER 《平成30年5月上旬》 |
1,4倍テレコンを購入して、昨年徒歩登山時に2倍テレコンで撮影した作品の撮り直しで先週訪れたばかりの朝熊ヶ岳。
自然要因で想定外の欲求不満の出来に、潮汐を調べ直し再訪を決意しました。 今回も主たる目的は五十鈴川方面も、折角なので有名な海中築堤望む“お立ち台”にも色気。 その為、今期は伊勢志摩スカイライン利用で巡る事に。 この観光道路が結構なお値段(JAF割引で千円)で、直線距離では自宅から近場でお天気に恵まれればはっきりと目視出来る地なのに、伊勢湾に沿ってぐるっと迂回しないと辿り着けないのと併せ、頻繁な訪問を躊躇させる近くにあって遠い山。 その朝熊詣でももうかれこれ五度目位になるでしょうか、池の浦方面の参宮線撮影はフィルム時代の初回がそこそこか、それでもどれも全くの不完全燃焼。 その要因は主に三つ。 一つは自然条件。 青く光り輝く海を追い求めます。 二つ目は機材。 高性能と言えど2倍テレコンは描写力がいまひとつ。 そして最大の要因は陽炎。 フィルムでは気にならなかった空気の揺らぎが非常に目立ち、日の高い時間帯では毎回酷い有様です。 これを避けるには冬場の撮影の方が確実なのでしょうが、それでは緑の輝きが期待出来ません。 以来この地への熱意が冷めて久しい、運に頼らざるを得ない難しい撮影地です。 そうは言えども、今回も比較的好条件の確立が高まる雨降りの翌日を選んで出発。 予報では日中には北風も吹くらしい。 が、現地へ向かう途中の夜明後の車窓はそれ程期待抱く様な光景ではなく、やはりこの季節は気分が晴れません。 麓の料金所へは開門(午前六時)直前に到着。 参宮線始発列車の撮影に急ぎます。 お目当ての頂上付近からの見晴らしは・・・ 上空は青空も下界は霞でもやもや! 一度下るとまた千円なので、のんびりと山上で一日過ごすのは既定路線。 意気消沈の午前の後、お昼頃からは朝熊峠にあった東風屋旅館跡で、潮と光を見極めつつ夕方まで延々と撮り直しに専念。 主たる目的も一段落(いまいち不完全燃焼)。 時間と共に視界は徐々に改善。 伊勢湾奥の養老山地や三河湾奥の豊橋の街並なども見える好条件に、この先の山頂とスカイライン、どちらへ移動するか迷ったものの後者へ。 山影が伸びる直前の順光に照らされたパノラマも、明らかに鮮鋭度が増していました。 遥か彼方、遠州灘も御前崎方面までくっきりと望めます。 もしかしたら富士山が見えたりして・・・とも思う程でしたが、さすがにこの季節は駄目ですね。 午前中の偵察と試し撮りの結果、有名な“お立ち台”ではなく、朝と同じ頂上近くのちょっとした開けた路側駐車帯が目的地。 車を止めて徒歩一歩のお手軽さが堪りません! (注意:“お立ち台”は手前斜面の木々の成長でお手軽度低下中) 見晴らしと引き換えに、この日午後の稜線はまるで冬に後戻りしたかの様。 標高およそ五百米。 寒風吹きすさぶ悪条件で、時間的余裕もあったので、念の為D800E時代以来久しぶりの補助三脚を使用。厳冬用の上着も大活躍でした。 この夜は少し離れた山頂神社脇(有料道路外)に戻りこっそり車中泊の腹積もり。 翌朝スカイライン営業前の近鉄一番電車はそこで、営業後はこちらで参宮線の一番列車撮り直し・・・ のはずだったのですが、スカイライン頂上駐車場から夕暮れの伊勢平野を堪能、トイレのコンセントで電池の充電も出来るしと少し油断して夕食のお湯を沸かしていた午後八時半頃、閉鎖前確認の道路管理のおじさんに促され敢え無く下山。 千円払ってまで再度登る気は元来なく、帰宅するか思案の末、翌日は志摩方面への散策に切り替える事に。 引続き青空の翌朝、日の出の稜線は曇りがちでした・・・ |